サーキット:ツインリンクもてぎレーシングコース(栃木県/3.704256q)
2006 ings Race Machine
STクラス3 #33 eeiA-ings Z (Nissan FAIRLADY Z Type-E/Z33)
大井 貴之/赤鮫 オヤジ
11月11日 土曜日
昨日までの好天から一変し、朝から雨が降る。完全にウェットコンディションとなる。セッションが始まるときには、路面を濡らしていた雨はほぼ止んでいる状態となる。まずは大井選手が乗り込む。セッション開始後、ほぼ全車が一斉にコースインを行う。コースインして2周目に2'19.124をマーク。クラストップに浮上。翌3周目に2'18.379をマーク。タイムアップを果たすが、#43 BMWがコンマ3秒速いタイムでクラストップに踊りでる。しかし#33 eeiA-ings Zはその翌4周目に2'17.068を出し、再度クラストップに返り咲く。大井選手は5周目にピットイン、赤鮫選手に交代。#33 eeiA-ings Zは再度ピットを後にする。赤鮫選手は2'22.589、2'21.961と徐々にタイムアップを果たすが、ここでコースサイドにストップする車やスピンする車両も目立ち始め、コース上が荒れ始めた。赤鮫選手は最後の周回で2'21.302のベストタイムをマーク。両選手とも基準タイムをクリアし、ドライバーズ予選をクリアする。13時45分、スケジュールとおり行なわれたグリッド予選。雨は小止みになるが、路面はまだウェットのまま。まず行なわれたクラス1、2の専有走行枠。コースイン直後に#8ポルシェが130R手前の立体交差下でスピン。このアクシデントで開始早々赤旗が提示された。この赤旗の影響でスケジュールが約10分ほど遅れてクラス3、4、Sの専有走行枠のスタート。予選アタッカーは大井選手が行なう。ウォームアップを終え、いよいよアタック。大井選手は2'21.049でまずは4番手のタイムをマーク。再度アタックに向かうと思われたとき、モニターにはアクシデントの映像が!#33 eeiA-ings Zの前を走っていた#15 RX-7が1コーナーでコースアウトしている映像だ。そして#15を映し出すカメラに#33 eeiA-ings Zもコースアウトする映像が!その直後、1コーナーでコースアウトする車が続出!どうやらレコードライン上にオイルが撒かれているようだ。#33 eeiA-ings Zもそのオイルが原因でコースアウトをしてしまったようだ。結局このオイルを処理するために赤旗が再度出てしまう。オイルがホームストレート上からまかれているようで、処理に非常に時間がかかっている。#33 eeiA-ings Zはコースアウトの影響はないようだ。15時16分、長い中断が終わり、ようやく再開。モニターに映るマシンの後ろに立つ水柱が低くなりつつある。大井選手は2'18.063をマークするが、#23 フェアレディZ、#7 RX-7にタイムを上回られる大井選手もタイヤ交換をしてアタックするが、タイミングが合わず順位は変わらなかった。明日はクラス3位からのスタートとなる。
11月12日 日曜日
昨日の雨は止み、再び秋晴れの空が広がる。決勝日の朝を迎えたツインリンクもてぎはコースもほぼ乾きドライコンディションとなる。まずは、大井選手がコースイン。コースの感触と確かめる様に順調に周回する。3周目に2'06.181をマークしクラストップタイムをマーク。その翌周にピットに入り、赤鮫選手に交代する。赤鮫選手もコースを攻略すべく周回を重ねる。セッション終盤には2分7秒〜8秒台で周回。ベストタイムは2'07.703。決勝への手ごたえは十分。残り僅かな時間で#27 BMW、#7 RX-7がタイムアップを果たしたために最終結果はクラス3位となったが決勝へ向けて順調だと言えよう。12:00。2006年のスーパー耐久シリーズ最後のローリングラップが始まった。風はやや強くものの晩秋の空がもてぎを包む。その空の下、ゆっくりとパレードラップを行うマシン達。ようやく戻ってきたマシンは隊列を組み、スタートに備える。12時04分。2006年最後のスタートが切られた。#33 eeiA-ings Zはポジションキープのままオープニングラップを終えるが、2周目の2コーナーでの混乱の中なんと#27 BMWと接触し、順位を大きく下げクラス11番手となってしまう。コースに復帰出来た#33 eeiA-ings Zと大井選手。ここから怒涛の追い上げが始まった!ハイペースで周回を重ねる大井選手。次々と前を行くライバルとの差を詰め、次々とオーバーテイクしてゆく。STクラス3のほとんどのライバルが1回目のピットインを終えた34周目にはなんとクラス2番手にまで順位を回復!
前を行くのは#23 フェアレディZのみ。この段階でのギャップは約17.2秒。STクラス3でピットインを行っていない上位陣は#23 フェアレディZと#33 eeiA-ings Zの2台のみ。41周目。#33 eeiA-ings Zがピットイン。給油のみを行いピットを後にする。タイヤはまだまだ大丈夫のようだ。翌42周目に#23 フェアレディZがピットイン。この隙に#33 eeiA-ings Zがクラストップに躍り出る!序盤のアクシデントによる遅れを見事挽回することが出来た!このピットストップ合戦を制した#33 eeiA-ings Zはクラス2位走行の#14 RX-7に対し約10秒のマージンを得る。その後、大井選手は2分06秒台のラップをコンスタントに刻みその差を1周につき約1秒のペースで広げていく。57周が終了した時、ピット内では赤鮫選手がスタンバイを始める。予定していたピットインの時が近づく。64周目、予定のピットストップまで後3周。クラス2位の#14 RX-7まで約20秒。クラス3位を走行の#23 フェアレディZまでは約53秒。この時点で両車はまだ2回目のピットストップを消化していない。ピット作業に問題がなければライバルがピットストップを終了した段階で十分なマージンを再び確保できるだろうとこの時点では考えていた。66周を走りきった#33 eeiA-ings Zがピットイン。タイヤ交換、給油、そしてドライバーを赤鮫選手に交代。ピット作業を順調にこなし、勢いよくピットアウトする。68周目、#14 RX-7がピットイン、そして72周目には#23フェアレディZがピットインを行い、これでSTクラス3の上位3台が総てピットストップを消化した。この一連の流れの中で#33 eeiA-ings Zは再びトップに返り咲いたのだが、#23 フェアレディZがピットストップを恐るべき速さでやってのけたため、その差はたった2秒にまで縮まってしまう!#33 eeiA-ings Zと#23フェアレディZ。先にフィニッシュしたほうがシリーズランキングクラス2位を獲得するという状況。最後の最後まで気の抜けない展開になる事を感じさせる。赤鮫選手は意地を見せ、その差を広げようとするが80周目から#23フェアレディZがペースアップ!その差を詰めようとしている!しかもクラス3位の#14 RX-7もいつの間にかペースアップしている!ラップタイムからその後の展開を予想するとラスト数周で#14 RX-7は#33 eeiA-ingsZと#23 フェアレディZに追いついてしまう計算だ。赤鮫選手、必死で抵抗するも87周目にとうとう#23 フェアレディZに抜かれてしまい2位に後退してしまう。そして#14 RX-7も背後に迫る!大井選手から赤鮫選手に指示が入る。『何かありそうだから無理をしないで譲ったほうが良い。』その後#14 RX-7に抜かれてしまうも最後の最後まであきらめずに走り続ける赤鮫選手。前の2台とは少し間隔をあけたが、離されることなく虎視眈々とチャンスを狙っている。#14 RX-7決死のアタック。先のピットストップでタイヤ交換をしなかった#23はブロックしつつこれに対抗。
残り周回も5周を切り、#23と#14の攻防は最終ラップの130Rで両車が接触!押し出されるように#23がコースアウトしてしまう。ピットでは驚きの声が沸きあがる!そして#33 eeiA-ings Zは今年最後となるチェッカーフラッグを受けた!
もてぎの空は日が隠れ、夕闇に包まれようとしている。2位でフィニッシュした#33 eeiA-ings Zは大井選手の序盤のアクシデントによる遅れを帳消しにして余りある力走と、赤鮫選手の冷静、かつ粘りのドライビングによりシーズン2位をも実力で獲得した!暫定表彰も終わり、ピットに戻ってきた時、もう一つ波乱が待っていた。トップでフィニッシュした#14が最終ラップの接触が危険行為とみなされ40秒加算のペナルティを課されることとなり、#14より1.6秒遅れでフィニッシュした#33 eeiA-ings Zが繰り上がり正式に優勝の栄冠を授かることとなったのだ。これで#33 eeiA-ings Zはシーズン2勝目を記録する。
シリーズランキングクラス2位という素晴らしい形で2006年シーズンを終えることが出来ました。
皆様の熱い声援、心より感謝致します。ご声援ありがとうございました。
【Result】
11/10(金) A:大井貴之 B:赤鮫オヤジ
占有走行1回目(晴/DRY):2'05.602
占有走行2回目(晴/DRY):2'06.311
占有走行3回目(晴/DRY):2'05.996
11/11(土) A:大井貴之 B:赤鮫オヤジ
ドライバーズ予選(雨/WET):大井2'17.068* 赤鮫2'21.302 *=総合18位/クラス1位
グリッド予選(雨/WET):大井2'17.658 総合21位/クラス3位
11/12(日) A:大井貴之 B:赤鮫オヤジ
フリー走行(晴/DRY):2'06.181 総合17位/クラス3位
決勝(晴/DRY)
大井 BEST LAP=2'05.687
赤鮫 BEST LAP=2'08.347
総合11位/STクラス3 優勝
シリーズランキング:2位(77pt./優勝3回)
2006 ings Aero 装着 Race Machine
ST Class1
#3 エンドレスアドバンZ (NISSAN FAIRLADY Z Type-E/Z33)
予選:総合13位/STクラス1 6位
決勝:総合4位/STクラス1 4位
シリーズランキング:2位(83pt.)
ST Class2
#13 シーケンシャル エンドレス座間 (MITSUBISHI LANCER Evolution \/CT9A)
予選:総合12位/STクラス2 7位
決勝:総合7位/STクラス2 優勝
シリーズランキング:5位(51pt./優勝1回)
#59 東和インテックEDインプレッサ(SUBARU IMPREZA/GDB-F)
予選:総合14位/STクラス2 8位
決勝:総合10位/STクラス2 4位
シリーズランキング:10位(18pt.)
#123 エンドレスアライアドバンGDB (SUBARU IMPREZA/GDB-F)
予選:総合8位/STクラス2 4位
決勝:リタイヤ
シリーズランキング:6位(42pt.)
ST Class4
#18 コスモソニック21・FK・ingsDC5(HONDA INTEGRA Type-R/DC5)
予選:総合41位/STクラス4 7位
決勝:総合33位/STクラス4 9位
シリーズランキング:3位(73pt.)
#34 WORLDONE DL インテグラ (HONDA INTEGRA Type-R/DC5)
予選:総合32位/STクラス4 1位
決勝:総合30位/STクラス4 8位
シリーズランキング:13位(3pt.)
#25 キーパー☆快洗隊インテグラ
シリーズランキング:12位(6pt.)
※結果は全て公式通知より抜粋
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